Sevmash-yasen


 ロシアのテレビは,ロシア連邦海軍が,第855計画ヤーセン型原子力攻撃潜水艦を受け取ったと報じた。
ヤーセン型の1番艦となるK-560セヴェロドヴィンスクの建造はソ連が崩壊(ソヴィエト連邦の崩壊は1991年12月)した直後の1993年にスヴマシュ造船所で開始された。海軍に引き渡されるまでにかかった時間は実に21年である。これは,ロシア経済の停滞により,潜水艦の建造が大幅に遅れていたためだ。因みに,ソヴィエト連邦崩壊以降,ロシアが潜水艦を初めて就役させたのは2013年のことである。
セヴェロドヴィンスクはソヴィエト連邦時代のアクラ型とシエラ型より静穏性・隠密性に優れているとされている。
 
 国営メディアのノーボスチ通信は,セヴェロドヴィンスクは排水量13,800トン,全長119メートル,速力31ノット,潜水可能深度は600メートルと報じた。乗員の数は,32名の士官を含む90名だ。 武装の目玉である対艦巡航ミサイル垂直発射筒(VLS)は、居住区画と原子炉区画の間に8基並べられ, 24発のオーニクス(P-800,NATOコード:SS-N-26)もしくはクラブ(SS-N-27)巡航ミサイルが搭載可能。魚雷発射管は533㎜発射管を8問搭載(従来のソ連海軍原子力潜水艦は650㎜)。頭部のバウ・ソナー・アレイは,本艦で採用された初の次世代型ソナーアレイである。(※1)
 
 現在,これに加え,2艦のヤーセン型が建造中だ。建造中の2隻のカザンと,ノボシビルスクは,設計が近代化された第855M号計画ヤーセンM型として計画が進められている。
 
 ロシア政府はさらに,2015年にヤーセンM型を追加で三隻発注するとみられる。ロシア政府は,最終的に8隻のヤーセン型潜水艦を建造する計画だ(wikiでは6〜10隻との情報もある)。
 
 ロシアはすでにヤーセン型の後継艦の設計を開始しているとロシアメデュアは報じた(※2)。「ロシアの潜水艦は常に進化し続ける」とチルコフ総司令官は語った。
 
 一方で,ロシア海軍は、タイフーン型及びデルタ型の後継となるボレイ型を生産している(※3)。
これまでにボレイ級潜水艦は,3隻が完成し(内2隻は就役)し,4隻目の設計が近代化されたプリンスウラジミールは設計が建設中だ。プリンスウラジミールは,第955Y計画「ボレイ-A」と呼ばれ,弾道ミサイルの搭載数が16基から20基に変更たと言われている(但し,海軍は否定している※4)。
 
(※1)ヤーセン型の特徴は、攻撃型原子力潜水艦に巡航ミサイルを搭載したことである。従来の、ソ連は対艦巡航ミサイル原子力潜水艦と攻撃型原子力潜水艦をそれぞれ配備していたが,ロシアは本型で両者を統合した。艦体はアクラ型原子力潜水艦の派生だが、巡航ミサイルの搭載で若干大きさが増加している。

(※1)ヤーセン型の特徴は、攻撃型原子力潜水艦に巡航ミサイルを搭載したことである。従来の、ソ連は対艦巡航ミサイル原子力潜水艦と攻撃型原子力潜水艦をそれぞれ配備していたが,ロシアは本型で両者を統合した。艦体はアクラ型原子力潜水艦の派生だが、巡航ミサイルの搭載で若干大きさが増加している。
チルコフ総司令官はこれまで続けてきた原潜の建造方式を改め、科学技術の進歩を積極的に反映した建造政策を取るという。具体的には在来型も含め、潜水艦にロボット装備を導入した第5世代の潜水艦建造をセブマッシュなどの造船業界に求めた。詳細は明らかではないが、現在、露海軍潜水艦戦力の中核になりつつある第4世代の『ヤーセン級』(NATO呼称:セベロドビンスク級)攻撃型原潜、『(ボレイ級)』SLBM原潜より潜航速度、攻撃力などで一歩凌駕する事は間違いなさそう。

(※3)ロシアは多様な潜水艦を建造していると煽るような書き方をしているが,ボレイ型は弾道ミサイル潜水艦で,ヤーセン型は,攻撃型原子力潜水艦である。米・中・露・英・仏の核保有国は,両方の弾道ミサイル原子力潜水艦と攻撃型原子力潜水艦の両方を配備している。




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ミサイル発射試験の様子

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ミサイル発射試験の様子
 

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